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この話はね、おばーが小さいころお母さんから聞いた話なんだよ。
では、犬の足はじまりはじまりー。
むかしむかし、イングヮーはね、足が三本しかなかったんだって。
だからね、昔はみんなのように上手に歩くことができなくってね、
ひょこたんひょこたん歩いていたんだって。
あっちいっておっとっと、こっちにきてはおっとっと、
石につまずいてごっつんこ
『いたーい!これじゃ、道も歩けやしない。
おまけにみんなにはバカにされるし、どうして僕は上手に歩けないんだ・・・。』
イングヮーはますます悲しくなってきました。
それからね、イングワァーは一生懸命神様にお祈りしたんだって。
『ウートートー、ウートート。
神様、神様、足をもう一本ください。
僕もみんなと同じように上手に歩きたいんだ。』
イングヮーはね、毎日、ウートートウートートと神様にお祈りしたんだって。
いつものようにイングヮーが神様にお祈りしていると・・・・
突然神様が現れてね
『イングヮーよ、お前はおりこうさんだから、
足をもう一本あげよう。』と言ってね、
キョロキョロ辺りを見回しました。
『うーん、何から足を取ってあげたらいいものか。』
イングヮーと一緒に考えました。
そこで神様は、いいことを思いつきました。
ほら、みんながお盆のとき、おばあさんやお家の人と一緒に、
ウートートウートートする、線香を立てるウコールがあるでしょう。
そのウコールが、すぐそこにあったんだって。
ウコールの足は、今は三本だけど、昔はこのように四本あったんだって。
神様は、このウコールの足を一本とってイングヮーにあげたんだって。
『ありがとう、ウコールさん、ぼくはこの足を大切にするよ。』
それからイングヮーは、足が四本になって大喜び!
いっちに!いっちに!って、元気いっぱい歩いたんだって。
それでね、イングヮーは、
『ほら!ぼくはこんなに上手に歩けるよ。
神様、ありがとう。ウコールさん、ありがとう。』
ウコールから足をもらったイングヮーは、こう言ったんだ。
『よーし、ウコールさんからもらった足、
大事な足だから、おしっこなんかで濡らさないぞ。』
それからというもの、イングヮーは、
片足を上げておしっこするようになったんだってよ。
おしまい