平成20年度 事業計画

NPO法人沖縄伝承話資料センター
平成20年度 事 業 計 画 (案)
(平成20年4月1日~平成21年3月31日)

平成20年度の事業計画を次のとおりとする。

Ⅰ.伝承話資料の管理保存に関する事業

【趣旨】

昭和48年、沖縄において本格的に民話調査活動が開始されて以来、今日までの約35年間に聴取され、記録された伝承話の数は約7万3千話(テープ本数約4千4百本)に及んでいるが、長い時間の経過に伴う資料の散逸や消滅、テープの劣化等が危惧されており、これらの貴重な資料の管理保存は緊要な課題である。

沖縄の伝承話資料の社会的・文化的・学術的価値の高さに鑑み、その管理保存、還元利活用の方策について考える。

諸資料の保管に関しては、県立公文書館並びに名護市立図書館のご理解とご協力のもと、適切に行なわれているが、新たに、昨年10月に新装オープンした県立博物館の指導助言を得て、より効果的な管理保存、還元活用のあり方について検討を進めているところである。

そして更に、伝承話資料のデータベース化を目指すデジタル化作業も、公的・私的支援により順調に進んでおり、本年度も最重点事業の一つとして全力をあげて取り組む。

【基本的な取り組み】

① 調査完了した民話資料(テープ・記録等)の保管状況について、継続的に調査し、整理を行なう。
② 民話資料(文献化された資料集等)の収集・整理を図り、資料目録を作成する。
③ テープの劣化に備え、そのデジタル化を積極的に推進する。
④ 行政や関係機関・団体等に対し、伝承話資料の管理保存に関する要請活動を継続的に行なう。
⑤ その他必要な事項を行なう。

Ⅱ.平成20年度の具体的事業

1 調査研究事業事業名

(1) 資料のデータベース化(継続事業)[ 通年 ][ 資料センター ][ 調査/研究 ]  沖縄伝承話のデータベース化を図り、会員や研究者・関係者に提供する。

(2) 資料目録の作成 [ H20年6月~12月実施時期 ][ 資料センター ][ 調査/研究 ]  資料センターが保有する資料の目録を作成し、会員の活用に供する。

(3) 語り部養成講座の開設 [ 20年7月 ][ 宜野湾市][ 総務/財務 ]  語り部を養成し、人材バンクに登録して活用を図る。

2 地域普及事業

(1)「民話の部屋」の開催 [ 20年9月 ][ 北谷町 ][ 総務/財務 ]
地域の住民に民話に親しむ機会を提供し、民話活動の普及を図る。

(2)「沖縄伝承の旅2008」の実施 [ 20年11月 ][ 中部地域 ][ 総務/財務 ]
伝説や遺跡の旅を行ない、郷土の文化財等への関心の高揚を図る。
(2回実施)[ 20年11月 ][ 21年1月 ] 

(3) 講演会の開催 [ 20年6月 ][ 宜野湾市 ][ 調査/研究 ]
会員の啓発と人材育成、および一般県民へのPRを目的とする。

3 広報活動

(1) 会報(事務局だより)の発行 [ 年4回 ][ 資料センター ][ 事務局 ]
会の活動状況を会員に報告すると共に一般県民の啓発を図る。

(2) ホームページの更新 [ 通年 ][ 資料センター ][ 編集/IT ]
当センターのPRを図る。

4 活動資金造成事業

(1) ガイドブックの作成 [ 通年 ][ 資料センター ][ 総務/財務 ]
当センターの活動資金を造成するため、ガイドブック『おきなわ伝承話の旅―中部編』を作成し、観光関連企業等に売り込みを図る。

(2) 執筆活動 [ 通年 ][ 資料センター ][ 総務/財務、役職員全員 ]
外部からの原稿依頼等については、会の設立趣旨に反しない限りにおいて積極的に対応する。

(3) 人材派遣事業 [ 通年 ][ 資料センター ][ 総務/財務 ]
人材バンクに人材の登録を行ない、外部からの派遣要請に適切に対応できるシステムを構築し、派遣事業を行なう。